ゼロからわかる福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障害者に対して住みやすい住環境を整備するための調整役。
建築なら建築だけ、介護なら介護だけ、医療なら医療だけなど、住環境整備に必要な要素が抜け落ちやすいのが現状です。そこで、建築・医療・介護福祉・行政などの立場を理解し、その仲立ちをする事が重要になってきます。
福祉住環境コーディネーターは、利用者の立場にたった住環境整備を円滑に行うための知識が得られる民間検定試験です。
2級を取得すると、介護保険を利用した住宅改修を行った際の必要書類である「住宅改修が必要な理由書」を作成することが認められています。
通信講座「ユーキャン」のHPによれば、活躍の場は、医療・福祉業界、建築業界、福祉用具メーカーなど。幅広い職場で、その力が必要とされているとあります。
(参考)
・ウィキペディア:福祉住環境コーディネーター
受験資格は不要
特別な受験資格は不要。興味があれば、だれでもチャレンジができます。
ただし、1級を受験するには、2級に合格していることが必要です
試験概要
試験は年に2回。7月と11月に行われています。
2級と3級の場合、形式は筆記試験で、マークシート方式です。70%の正解率で合格。3級を取らずに2級を受験することも可能。2級と3級は、1日で両方受験することもできます。
2015年の試験日
2015年(平成27年)の試験日は次のとおりです。
〇 第34回(2級・3級)
・試験日:2015年7月12日(日)
〇 第35回(1級・2級・3級)
・試験日:2015年11月22日(日)
試験日程については、当ブログの次の記事でまとめています。
・【2015年】 申し込みと試験日程 【福祉住環境コーディネーター 1級・2級・3級】
3級
福祉と住環境の関連分野の基礎的な知識について理解しているかを確認します。
試験形式はマークシート方式。合格基準については、100点満点で70点以上が合格です。
出題範囲は次のとおりです。
・少子高齢社会と共生社会への道
・福祉住環境整備の重要性・必要性
・在宅生活の維持とケアサービス
・高齢者の健康と自立
・障害者が生活の不自由を克服する道
・バリアフリーとユニバーサルデザインを考える
・生活を支えるさまざまな用具
・住まいの整備のための基本技術
・生活行為別に見る安全・安心・快適な住まい
・ライフスタイルの多様化と住まい
・安心できる住生活
・安心して暮らせるまちづくり
2級
3級レベルの知識に加え、福祉と住環境等の知識を実務に活かすために、幅広く確実な知識を身につけているか、各専門職と連携して具体的な解決策を提案できる能力があるかなどを確認します。
試験形式はマークシート方式。合格基準については、100点満点で70点以上が合格です。
出題範囲は以下のとおり。
・高齢者・障害者を取り巻く社会状況と住環境
・福祉住環境コーディネーターの役割と機能
・障害のとらえ方
・リハビリテーションと自立支援
・高齢者・障害者の心身の特性
・在宅介護での自立支援のあり方
・高齢者に多い疾患別にみた福祉住環境整備
・障害別にみた福祉住環境整備
・福祉住環境整備とケアマネジメント
・福祉住環境整備の進め方
・福祉住環境整備関連職への理解と連携
・相談援助の実践的な進め方
・福祉住環境整備の共通基本技術
・生活行為別福祉住環境整備の手法
・福祉住環境整備の実践に必要な基礎知識
・福祉用具の意味と適用
・生活行為別にみた福祉用具の活用
1級
2級に合格していることが条件。制限時間は、マークシート方式:2時間(前半)・記述式:2時間(後半)。マークシート方式・記述式 各100点満点。合格基準については、それぞれ各70点以上で合格となります。
〇 1級 マークシート式試験
出題範囲としては、以下のような項目があります。
・これからの社会に求められる福祉住環境整備
・福祉住環境コーディネーター1級の目標と役割
・地域で支える高齢者ケア
・地域で支える障害者ケア
・地域福祉の推進と福祉コミュニティ
・福祉コミュニティづくり
・ユニバーサルデザインの概念および沿革
・ユニバーサルデザイン環境の整備手法
・高齢者・要介護者向け住宅・施設の流れ
・高齢者住宅・施設の種類と機能
・障害者向け住宅および施設の種類と機能
・福祉住環境のコーディネートの実際
〇 1級 記述式試験
・実務能力(課題に対する提案力)などの、実践力、応用力、総合的判断力が問われます。
合格率
合格率については、3級と2級は高め。ですが、1級は合格率が低く、難易度は高めと思われます。
以下、2013年度のデータです。
3級:59・7%
2級:73・9%
1級: 7・6%
(参考)
・東京商工会議所:福祉住環境コーディネーター検定試験 受験者データ
勉強方法など
ちょっとした疑問の解消には、Yahoo!知恵袋が便利です。仕事内容や、独学で勉強できるか、勉強時間はどれくらいかといったQ&Aが見受けられます。
(Yahoo!知恵袋)
・Yahoo!知恵袋:「福祉住環境コーディネーター」の検索結果
私は、この資格は持っていませんが、宅建や中小企業診断士の試験に合格しています。その経験からすると、資格試験の勉強は、できれば独学でない方がいいと思います。試験内容や過去問に精通した学校や通信教育を使った方が、勉強内容の的が絞れて効率的だからです。
2級と3級については、ユーキャンの通信講座などがあります。
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