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2013年8月19日月曜日

【ゼロからわかる】認定介護福祉士 資格(試験 取得方法)

■ 認定介護福祉士の資格について

(最終更新:2022年8月18日)

介護福祉士の次のステップとして新設された資格「認定介護福祉士」。資格の管轄団体である日本介護福祉士会に電話してみましたので、基本事項を整理しておきたいと思います。


■ 2015年12月から発足

結論から先に言いますと、認定介護福祉士制度は2015年12月から発足しました


■ 認定介護福祉士は民間資格

介護福祉士の上位に位置する認定介護福祉士ではありますが、認定介護福祉士は民間資格です。


■研修を行っているのは一部の地域のみ

2022年8月18日現在ですと、研修を実施しているのは13都道府県のみ。


■ 認定介護福祉士とは

認定介護福祉士には、生活を支える専門職としての介護福祉士の資質を高め、利用者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)の向上、介護と医療の連携強化と適切な役割分担の促進、地域包括ケアの推進などが期待されています。

この他、新資格の目的には次のようなものもあります。

・介護福祉士に対する、他職種、事業者、利用者・家族等からの社会的な評価を高める。
・介護福祉士の資格取得後のキャリアパスを整備する。

認定介護福祉士は、介護福祉士の次のキャリアパス。実務経験ルートの場合、次のようなステップになります。

介護職員初任者研修(旧 ヘルパー2級)

介護福祉士実務者研修(旧 介護職員基礎研修)

介護福祉士(国家資格)

認定介護福祉士

※初任者研修を飛ばして実務者研修を受講することも可能。


■ 認定介護福祉士 の役割

認定介護福祉士は、次のような役割を担います。

1、介護チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダーに対する教育指導、サービスのマネジメントを行い、介護チームのサービスの質を向上させる役割
  ※ 介護チームのリーダー(ユニットリーダー、サービス提供責任者等)を教育指導したり、小規模拠点のサービス管理を行う。

2、利用者の生活支援において他職種と介護チームとの連携・協働を促進する役割


■ 研修を受講するには実務経験5年が必要

介護現場の指導者的役割を担うということで、実務経験が重視されます。そのため、研修を受けるためには実務経験が5年以上必要です。
加えて、各都道府県の介護福祉士会等が実施する介護福祉士ファーストステップ研修などを受講し、こうした研修の受講累計が100時間以上求められます。
また、介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダー経験も必要とされます。


■ 認定介護福祉士研修

600時間の研修が行われます(うち、一部は在宅課題学習可)。


■ 資格の取り方は?

日本介護福祉士会に電話で聞いたところでは、「各都道府県の介護福祉士会などで研修を受講し、全課程を修了すると取得できます」
ただし、2022年8月時点で研修を実施している都道府県は13にとどまっているとのこと。

統一試験のようなものはありません。しかし、各授業でレポート等が課されることがあるようですので、それらをクリアする必要があります。対象としては、「働きながら資格取得をめざす人」。資格取得をめざす人は、休日を調整したりして研修に臨んでいるそうです。

資格取得までにかかる時間ですが、2年~3年はみておいた方がよいとのことでした。


■費用は?

受講費用については各都道府県の介護福祉士会によりますが、非会員60万円前後、会員35万円くらいのようです。


■ カリキュラムは?

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類認定介護福祉士養成研修Ⅱ類を受講します。


■認定介護福祉士養成研修Ⅰ類
 【計345(143)時間。( )内は課題学習可】

 〇認定介護福祉士養成研修導入
  ・認定介護福祉士概論 15(7)時間 講義・演習
 〇医療に関する領域
  ・疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ 30(30) 講義
  ・疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅱ 30(15) 講義・演習
 〇リハビリテーションに関する領域
  ・生活支援のための運動学 10(10) 講義
  ・生活支援のためのリハビリテーションの知識 20(8) 講義・演習
  ・自立に向けた生活をするための支援の実践 30(8) 講義・演習
 〇福祉用具と住環境に関する領域
  ・福祉用具と住環境 30(0) 講義・演習
 〇認知症に関する領域
  ・認知症のある人への生活支援・連携 30(15) 講義・演習
 〇心理・社会的支援の領域
  ・心理的支援の知識技術 30(15) 講義・演習
  ・地域生活の継続と家族支援 30(15) 講義・演習
 〇生活支援・介護過程に関する領域
  ・認定介護福祉士としての介護実践の視点 30(0) 講義・演習
  ・個別介護計画作成と記録の演習 30(0) 講義・演習
  ・自職場事例を用いた演習 30(20) 演習・講義


■認定介護福祉士養成研修Ⅱ類
 【計255(121)時間。( )内は課題学習可】

 〇医療に関する領域
  ・疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅲ 30(15) 講義・演習
 〇心理・社会的支援の領域
  ・地域に対するプログラムの企画 30(15) 講義・演習
 〇マネジメントに関する領域
  ・介護サービスの特性と求められるリーダーシップ、人的資源の管理
   15(7) 講義・演習
  ・チームマネジメント 30(15) 講義・演習
  ・介護業務の標準化と質の管理 30(15) 講義・演習
  ・法令理解と組織運営 15(7) 講義・演習
  ・介護分野の人材育成と学習支援 15(7) 講義・演習
 〇自立に向けた介護実践の指導領域
  ・応用的生活支援の展開と指導 60(40) 演習・講義
  ・地域における介護実践の展開 30(0) 講義・演習

*Ⅰ類とⅡ類の合計:600(264)時間。( )内は課題学習可


■公式ページ

なお、認定介護福祉士関連の公式ページは以下になります。

(公式ページ)
一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構


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