■介護福祉士試験で実技免除になるには
*2015年1月8日更新版。
介護福祉士試験で実技免除になるには、次の方法があります。
・介護技術講習会を修了する
・介護福祉士実務者研修を修了する
ですが、2017年1月(2016年度)の試験からは、介護技術講習会では実技試験免除にはならなくなります。
※この措置は、当初2016年1月(2015年度)の試験からの予定でしたが、1年延期になりました。
2014年7月に厚労省に電話で聞いたところ、「2014年6月18日、実務者研修の義務化1年延期が国会で決まった」とのことでした。
(参考)
・朝日新聞:介護福祉士、鍛えたいけど人手不足 研修義務化再び延期
(2014年1月28日)
以下、介護の資格学校などに聞いたことなどをもとに、介護技術講習会と介護福祉士実務者研修についてご説明します。
■介護技術講習会とは
介護技術講習会は、平成17年度から実施されています。この講習会を修了すると介護福祉士試験で実技試験が免除になるため、「実技免除講習会」などと呼ばれることもあります。
講習の修了認定者については、実技試験が免除されてきました。ですが、介護資格制度の変更にともない、実技免除になるのは2016年1月(2015年度)の試験まで。
介護技術講習は、(1)介護過程の展開、(2)コミュニケーション技術、(3)移動の介護等、(4)排泄の介護、(5)衣服の着脱の介護、(6)食事の介護、(7)入浴の介護等、(8)総合評価の8項目、合計32時間。講習は、4日間(8時間×4日)で行われるのが一般的。
申し込みに関しては、試験の行われる年の「前年の8月」で予約を締め切るところが多いようです。
■介護福祉士実務者研修とは
実務経験を3年積んで介護福祉士試験を受験する場合(実務経験ルートの場合)、介護福祉士実務者研修を受験することでも実技試験が免除になります。実務経験ルートの場合、2017年1月の試験から、実務者研修の修了が義務付けられます。
実技免除になるには、試験の行われる年の前年に、6か月間介護資格学校等に在籍することが必要。たとえば、2016年1月の試験を受ける場合は、2015年の6月ころまでには学校に入学していることが求められます。いくつか学校に電話で問い合わせたところ、「初任者研修や基礎研修を修了していても6か月かかってしまう」とのことでした。
受講資格はとくになし。ですが、学校によっては、「実務経験があること」や「ヘルパー2級、初任者研修などを修了していること」を前提とするところがあります。
形式は、「通学」または「通学+通信」。実務者研修では、450時間分の授業を6か月以上かけて消化。授業の中で行われる実技試験に合格すれば資格取得ができます。資格取得スクールとしては、ニチイ学館や三幸福祉カレッジといったところがよく知られています。
ヘルパー2級や初任者研修を修了している場合、授業時間が短縮されて320時間なります。
実務者研修については、当ブログの次の記事でまとめています。
・【ズバッとわかる】介護福祉士 実務者研修(資格 取得方法 カリキュラム)
■介護福祉士になるには
介護福祉士は、介護の国家資格。これらから勉強をスタートする場合、次の3つのルートがあります。
・「実務者研修修了」と「実務経験3年以上」の要件を満たす
(実務経験ルート)
・福祉系の高校を経由する
・養成施設(専門学校、短大、大学など)を経由する
(参考)
・社会福祉振興・試験センター:介護福祉士国家試験 資格取得ルート図
社会人の場合、仕事をしながら実務経験ルートで介護福祉士をめざす人が多いようです。
実務経験ルートでは、2017年1月の試験から、実務経験3年に加えて介護職員実務者研修を修了することが必須になります。(2016年1月の試験までは、実務経験のみで受験ができます)
この資格要件を満たし、かつ国家試験(筆記試験+実技試験)に合格すると取得できます。介護福祉士試験の合格率は、例年50%~60%程度です。
以上のことから、実務経験ルートの場合、2017年1月(2016年度)以降の試験で実技免除ということであれば、介護実務者研修を修了しておくとよいということになります。
【関連記事】
・【ゼロからわかる】介護資格の種類・一覧と取得方法