介護福祉士の受験資格が変更になります。厚生労働省や資格取得学校に電話しましたので、その情報も踏まえて、介護福祉士の受験資格についてまとめてみました。
(最終更新:2014年4月12日)
■資格取得 3つの方法
介護福祉士になるには、3つのルートがあります。
・福祉系高校ルート
・養成施設ルート
・実務経験ルート
2017年1月の試験からは、いずれのルートでも、筆記試験(国家試験)に合格することが義務付けられる方向です。福祉系高校ルートと養成施設ルートについては、詳しくは次の公式ページをご覧ください。
(参考)
・社会福祉振興・試験センター:資格取得ルート図
■実務経験ルートはこう変わる
2016年1月の試験までは、資格がなくても実務経験を3年積めば、介護福祉士の受検資格が得られます。3年とは、具体的には従業期間が1095日以上で従業日数が540日以上です。
2017年1月の試験からは、実務者研修の受講が義務付けられる予定です。ですので、「無資格の人でも、ヘルパー2級を持っている人でも、実務経験が3年あれば介護福祉士の試験が受けられる」という従来のやり方で受験できるのは、2016年1月の試験まで。
※当初、この措置は2016年1月からの予定でした。ですが、介護業界の人材不足などの理由で、1年延期になる方向です。
2016年1月の試験までは、介護技術講習会を修了していれば実技試験が免除になります。ですが、2017年1月の試験からは、実務者研修を修了していない場合は実技免除にはなりません。実務者研修義務付けにともない、介護技術講習会は廃止になる予定です。
新制度では、具体的には、次のようなキャリアパスになります。
介護職員初任者研修(旧 ホームヘルパー2級)
↓
介護福祉士養成のための実務者研修(旧 介護職員基礎研修)
↓
介護福祉士
↓
認定介護福祉士(仮称。新設予定)
※介護初任者研修を飛ばして実務者研修を受講することも可能。
■実務者研修
実務者研修を修了すれば、介護福祉士試験の実技試験が免除になります。その分、実務者研修の中で試験が行われます。技術試験の内容は各資格取得学校等によってまちまち。ですので、受講前に合格率や難易度を確認することをおすすめします。
介護福祉士実務者研修(450時間)を受講する場合、ヘルパー2級を持っている人は320時間分、ヘルパー1級を持っている人は95時間分、介護職員基礎研修を持っている人は50時間分の授業を消化する必要があります。
(参考)
・日本ホームヘルパー協会:訪問介護員の養成と現任者のスキルアップ
■資格学校や通信教育
介護職員初任者や介護職員実務者、介護福祉士の講習会でよく知られている資格取得学校としては、ニチイ学館や、三幸福祉カレッジ(日本教育クリエイト) などがあります。ニチイは、教室数が多くて通いやすいのと、就業サポートが比較的充実しているのが特色。三幸福祉カレッジは、最短で1か月程度の短期集中のヘルパー講座に力を入れています。
介護福祉士の実技試験が免除になる介護技術講習会については、三幸学園などが行っています。また、介護福祉士の試験対策講座については、通信講座のユーキャンでも受講できます。
スポンサーリンク