【介護職員基礎研修は平成24年度末で廃止】
*2022年8月21日更新版。
介護職員基礎研修は平成24年度末(2012年度末)で廃止。平成25年度(2013年度)から、「介護福祉士養成のための実務者研修」(介護福祉士実務者研修、介護職員実務者研修)という新資格がスタートしました。
何がどう変わったのでしょうか? 厚生労働省などに電話で聞いた内容も踏まえて、ポイントをメモに残しておきたいと思います。
2017年(平成29年)1月(2016年度)の介護福祉士試験から、実務経験ルートの場合、受験資格要件として、実務者研修の修了が必要になりました。
※実務者研修は、当初2016年1月の試験から修了が義務付けられる予定でしたが、1年延期されることになりました。朝日新聞の記事によれば、「介護分野の人手不足」を理由に、1年間先送りされるようです。
実務者研修の義務化1年延期については、当ブログの次の記事でまとめています。
・【まとめ】介護福祉士 実務者研修 「義務化延期」
介護資格制度自体の変更点として大きなポイントだと思うのは、「認定介護福祉士」(仮称)を到達点としたキャリアパスに再編成されることです。
認定介護福祉士については、以下の記事で解説しています。
・【ゼロからわかる】認定介護福祉士 資格(試験 取得方法 厚生労働省)
ヘルパー2級から介護福祉士になるには、新しいキャリアパスに沿ってカリキュラムを消化する必要が出てきます。
介護職員初任者研修課程(旧 ホームヘルパー2級)
↓
介護福祉士実務者研修
↓
介護福祉士(国家資格)
↓
認定介護福祉士(民間資格)
※初任者研修を飛ばして実務者研修を修了することも可能。
※実務者研修の受講資格はとくになし。
基礎研修と実務者研修の重要な違いとして、必要授業時間数が変わることがあります。介護職員基礎研修のカリキュラムは500時間でした。しかし、「介護福祉士養成のための実務者研修」は450時間。ならば、そのまま移行できるか、というとそうではありません。介護職員基礎研修課程修了の資格を持っている人が介護実務者研修の資格に移行したい場合、50時間分の移行カリキュラムを消化することが必要です。
ヘルパー2級や基礎研修から実務者研修に移行するには、追加の勉強が求められます。ですが、実務者研修を修了すれば、介護福祉士試験で実技試験が免除になるなどのメリットがあります。
実務者研修については次の記事で説明しています。
・【ズバッとわかる】介護福祉士 実務者研修(資格 取得方法 カリキュラム)
介護職員基礎研修のままでも、訪問介護の仕事をしたり、訪問介護事業の「サービス提供責任者」になったりすることができます。
ですが、行政としては、責任者には、ゆくゆくは介護福祉士を取得してほしいという希望があります。ですので、サービス提供責任者をめざす方も、実務者研修や介護福祉士合格を目標とするのがよいと思います。
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